喪中はがきを受け取った場合は、返事を出した方がよいのか迷ってしまいますよね。

必ず出さなければならないというわけではないのですが、返事を書く場合にはいくつか注意点があります。

今回は喪中はがきの返事についてご紹介させていただきます。

喪中はがきの返事はした方がいい?

基本的には喪中はがきは返信をする必要はないとされています。

普通のお手紙やはがきをもらったときは相手に返事をすることがマナーですが、喪中はがきには基本的に返事を出さなくてもよいことがほとんどです。

しかし、返事を出してはいけないわけではありせん。

喪中はがきが送られてきた故人や遺族との親密度や間柄によって返事を出すべきかどうか判断するのがよいでしょう。

以下では、喪中はがきへ返事を出さないときと寒中見舞いとして出すとき、喪中見舞いとして出すとき、年始状として出すときの4つに分けてお伝えしていきます。

何もしない

喪中はがきが送られてきた遺族が一般的な知人である場合は返事や香典などを送らず、何もしないことがほとんどです。

会社や学校での知り合いなど、故人や遺族との関係性がご挨拶程度であれば、返事は控えておきましょう。

そもそも、喪中の期間というのは遺族が人とあまり関わる時期ではありません。

そのため、故人や遺族が一般的な知人程度のお付き合いの相手であるならば、喪中はがきの返事を控えているほうが、遺族の負担にならなくて済むのです。

寒中見舞い

故人や遺族と親しい間柄だった場合は、遺族に労いの意味を込めて喪中はがきへの返事をすることもあります。

むしろ返事をしない方が失礼にあたる関係性もあります。

親しい間柄とは、親族や生前から連絡を取り合うなど仲良くしていた人のことです。

喪中はがきへの返事として、一つ目に「寒中見舞い」として出す方法があります。

寒中見舞いとは、一般的に年末年始の忙しさが落ち着いた頃に送られるものです。

喪中はがきを受け取ったあとでも、仕事や家事・育児などで忙しく、年末年始を過ぎてしまうことがあります。

そのようなときに寒中見舞いとして、喪中はがきの返事をします。

追悼の意などを込めた文章を送ると良いでしょう。

喪中見舞い

遺族から届いた喪中はがきへ、年内のうちに返事をするときは「喪中見舞い」として送ります。

喪中はがきが届いたあとに、すぐにお悔やみの意を伝えたいときに便利です。

亡くなった方と親しい関係性にあったときやご逝去の事実を喪中はがきで初めて知ったとき、年賀状を出したあとに喪中はがきが届いたときなどは、喪中見舞いを出すとよいです。

特に、喪中はがきと行き違いで出してしまったり、間違って年賀状を出してしまったりしたときは、年内に喪中見舞いが届くように急いで投函しましょう。

そのときには、お悔やみやお詫びの気持ちを述べておくことが大切です。

喪中見舞いは比較的新しい返事の方法で、寒中見舞いの方が一般的な方法だともいわれています。

年始状

寒中見舞いや喪中見舞いほど堅苦しくなく、もう少し気軽にお返事をしたいなら、「年始状」という方法があります。

年始状とは「謹賀新年」や「恭賀新春」または「あけましておめでとうございます」など、年始のお祝いの言葉を差し控えた挨拶状のことをいいます。

もともとは、災害などの不幸があった方へ送られる挨拶状でしたが、最近では喪中はがきへの返事として使われることが増えてきました。

喪中はがきの返事をするタイミングは?

喪中はがきの返事には、寒中見舞いと喪中見舞い、年始状の三種類の方法があることをお伝えしました。

実は、どのはがきを出すかによって送るべきタイミングというのはきちんと決まっています。

それぞれのはがきを出す適切なタイミングを以下に述べていきます。

寒中見舞いを出すタイミング

寒中見舞いを出してもよいタイミングは、1月8日から2月3日の節分の前頃までとなります。

元旦から1月7日までの期間を「松の内」と言いますが、この期間を過ぎてから出すというのがマナーです。

そして、春夏秋冬を二十四分割した二十四節気において第一節目にあたる2月4日頃を「立春」と言いますが、寒中見舞いはこの頃までに出す必要があります。

立春とは字の通り、春らしさを最初に感じる頃と言われていますので、寒中見舞いは立春までに送ります。

喪中見舞いを出すタイミング

喪中見舞いは、12月の年内に届くタイミングで出すことがマナーです。

喪中はがきは、故人が亡くなられた年の11月中頃から12月中頃に届くことがほとんどです。

喪中はがきを受け取ったら、なるべく早く喪中見舞いを返すことが望ましいですが、遅くとも年内には届くように返しましょう。

年末年始は慌ただしく、郵便局の窓口の受付時間も普段とは異なります。

「想定外のことが起こって年内に間に合わなかった!」というトラブルを防ぐためにも、日程には余裕を持って喪中見舞いを準備したいところですね。

年始状を出すタイミング

年始状は、年賀状と同じように元旦から1月7日の松の内の期間に送ることができます。

年賀状と同じ時期に出すとはいえ、年賀はがきには「年賀」という祝賀の言葉が使用されているので、年賀はがきを使うことは避けたほうがよいでしょう。

年賀はがきの代わりに、普通郵便はがきを送るのが一般的です。

このときの注意点として、あまり早くポスト投函してしまうと、松の内より早く相手の元へ届いてしまうので注意しましょう。

年始状は早く出しすぎないようにすること、そして投函の際には郵便局で配達にかかる日数を確認しておくと、確実に年始に届けられるので安心です。

喪中はがきの返事の文例

実際に喪中はがきへ返事を書こうと思っても、具体的にどのような内容にするとよいのか迷いますよね。

以下に、寒中見舞いと喪中見舞い、年始状のそれぞれの文例をご紹介します。

寒中見舞いの文例

「寒中お見舞い申し上げます

ご服喪中と存じましたので新年のご挨拶は控えさせていただきました

〇〇様がお亡くなりになられ
皆様たいへんお寂しい日々を過ごされていることかとお察しいたします

まだまだ厳しい寒さが続きますが
くれぐれもお身体に気をつけてお過ごしください」

 

喪中見舞いの文例

「喪中お見舞い申し上げます

この度はご丁寧なご挨拶状をいただきましてありがとうございます

〇〇様がご逝去とのご挨拶をいただき大変驚いております

遅ればせながら謹んでお悔やみ申し上げますと共に
心よりご冥福をお祈り申し上げます

喪中でいらっしゃいますので
新年の挨拶はご遠慮させていただきます

どうかお身体を大切に新しい年をお迎えくださいますよう心よりお祈り申し上げます」

 

年始状の文例

「謹んで年頭のご挨拶を申し上げます

旧年中は大変お世話になりました
故人の冥福を心よりお祈り申し上げます

新しく迎えるこの年が〇〇様にとって明るい年でありますよう
心から祈念いたします

本年もどうぞよろしくお願いいたします」

 

喪中はがきの返事をする際の注意点

喪中はがきの返事をする際に、迷われる方が多い疑問点についてまとめてみました。

基本的に香典は必要ない

喪中はがきの返事には、基本的に香典や贈り物は必要ないとされています。

喪中はがきは年末頃に届くことが多いため、返事とともに香典や贈り物を送るかどうか悩む方も少なくありません。

そもそも、喪中はがきとは「親族が亡くなったため、新年の挨拶を遠慮します」という主旨のお知らせのため、香典などを返す必要はないのです。

しかし例外として、喪中はがきを受け取ってから初めて亡くなられたことを知った場合は、返事とともに香典やお供物を贈ることもあります。

その際は、寒中見舞いや喪中見舞いの文面の最後に「どうぞお供えください」と一言添えておくと良いでしょう。

また、お供物としてではなく年末のお歳暮として、喪中はがきに贈り物を送ることも可能です。

お歳暮として贈るときには、普段のお祝い用ののしを付けるのではなく、無地の奉書紙や白短冊を付けて、失礼のないように気をつけましょう。

遺族の負担を考える

これは贈り物をする際に共通していることですが、相手に負担にならないように気を配ることが大切です。

喪中はがきの返事を送る際には、受け取った遺族の方に負担にならないような文章を考えることはもちろん大切です。

さらに、香典や贈り物をする際には、その金額や品物など相手がお返しを考えなくてはならない程のものは控えましょう。

喪中はがきの返事を送る一番の目的は、遺族の方に対するお悔やみや思いやりを示すことです。

逆効果になってしまわないように、遺族の気持ちをしっかり考慮しましょう。

メールでの返信はできるだけしない

喪中はがきが届いたのに、メールで返事を済ませてしまうことはマナー違反に当たります。

はがきで届いたものにはメールではなく、できるだけはがきで返事を出しましょう。

携帯電話が普及してきた昨今、喪中のお知らせをメールやLINEで受けることがあるかも知れません。

その場合に関しては、メールやLINEで返信をしても問題ありません。

喪中のお知らせをいただいたことに関する感謝の言葉と、故人や遺族に対するお悔やみの言葉を述べて、できるだけ早く返信しましょう。

もしも、グループチャットなどで喪中のお知らせが送られてきても、グループチャットでは返信をしないように気をつけましょう。

喪中という繊細な内容を含むものですので、相手方には個別に返信をするのが最善な方法といえます。

まとめ

喪中はがきが届いたときは、それを受け取った時期や故人・遺族との関係性などにより、返事の方法が異なってきます。

返事を書く際には、注意点についてきちんと把握して書くようにしましょう。

 

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